幼少の頃、貰ったお小遣いやお年玉で欲しかったものを購入すると、親やまわりのひとに「しょうもないものを買うな!」「お金は大事に使いなさい!」と言われた事があるひとは少なくはないのでしょうか。

私も言われたことのあるひとりです。

当時は、「しょうもないものではないのに・・・」と悲しい気持ちになったり、「何を買おうが自由だ・・・」と怒りの感情を抱いたこともあったものです。

 

ものの考え方や価値観はそれぞれ異なると思いますので、「お金を大事に使う」という概念もひとそれぞれだと思います。但、このご時世において、お金を大事にという考えから「お金を使わない」という選択をしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 

私は自分の子どもが中学生になった頃から、お小遣いを「しょうもないものを買っていい」と言って渡すことがしばしばあります。「大事に使いなさい」と言って渡すと、遠慮して一切使わないことがあるからです。その結果、私の子どもは、親にとってみればしょうもないものかも知れないけど、自身にとってみればしょうもなくないものを買おうと考えるようになりました。

ある日、子どもが組立式のモーターで動くおもちゃのロボットを買ってきたことがあります。中学生にもなるのに、幼稚でなんてしょうもないものを買って来たんだと思った次第でした。但、子どもは特におもちゃのロボットに興味があった訳ではなく、その中のモーターの動きや仕組みに興味があったようです。その後、独学で研究を重ね、今ではモーターを作るノウハウを取得し、将来は自動車や飛行機のエンジンやモーターに携わる仕事がしたいと専門学校に通っています。全くしょうもない買い物ではなかったということですね。

 

「しょうもないものを買う」ことは、興味、目的、努力で「価値のあるものを買う」ことになるかも知れないですね。反対にいいものを買っても、宝の持ち腐れになることもあります。子どもだけでなく大人になってからも、家庭だけでなく企業においても、まわりのひとにしょうもないものを買ったと思われないような思慮深さを整えていきたいと思います。

 

トリプルクラウン管理本部 担当