お釈迦様の弟子の一人であった目連(もくれん)は、母親が地獄の餓鬼道に落ち、逆さ吊りにされ苦しんでいることを知りました。そこでお釈迦様の教えにしたがい多くのお坊様に食べ物や供物を捧げ供養したそうです。すると母親は無事に極楽浄土に行けたというお話しがあります。
それ以来、ご先祖を大切にする人々は、お盆供養を行うようになりました。

各地で行われるお盆の行事は、宗派による違いなどによってさまざまですが、一般的に祖先の霊が帰ってくると考えられています。
お盆は仏様や先祖の恩に感謝し、お墓参りや迎え火などをする行事なのです。

先祖の霊をお迎えするのが迎え火、送るのが送り火です。

迎え火は先祖の霊が帰ってくるときの目印になり、送り火は私たちがしっかりと見送っているという証になります。
迎え火は家の門口や玄関で行う場合もあれば、お墓で行う地域もあるなど、その形態はさまざまで、墓前で松明などを燃やし、その火をろうそくにもらい消えないように家まで持って帰ることで、ご先祖様を家まで案内(迎え火)し、お盆の期間中は家の中でろうそくを灯し続け、盆明けとなるときに家から墓前まで再び持っていく(送り火)ところもあるそうです。

私の家では盆提灯を飾ります。
盆提灯は故人の霊が迷わず帰ってくる目印として飾るもので、迎え火・送り火の大切な役割となり、故人の冥福を祈り、感謝の気持ちを込めたお盆の供養を表すものだそうです。
私が小さいころは盆提灯を怖がっていたようですが、小さいときにしか見えないなにかが見えていたのでしょうか・・・。
今では盆提灯を見ていると不思議といろんなことを思い出します。

今年のお盆も故人様やご先祖様への感謝の気持ちを忘れずにすごしたいものです。

 

業務課 山中