虹は大気中に浮かんでいる微小な水滴の中で太陽の光が屈折・反射して生じます。
太陽を背にして見えるので、朝は西の空、夕方は東の空にでますが、短時間で消えてしまうためその場に遭遇できる確率は低いですよね。

虹といえば何色を思い浮かべますか。

一般的には、外側から「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」多くの方は7色を思い浮かべると思います。これは万有引力の法則で有名なニュートンが発表した考え方です。
しかし、それは日本の認識で世界共通の認識ではありません。

例)
7色:日本、オランダ、イタリア、韓国
6色:アメリカ、イギリス
5色:ロシア、インドネシア etc…

日本やオランダでは7色ですが、アメリカでは6色、更にもっと少ない色数で認識されている国もたくさんあります。世界で同じ虹を見ているのに、色数はそれぞれで違うのです。色の見方や、その色を表す言葉の有無が、国や文化によって違うため虹の色と色数に違いが出るそうです。

ではなぜ国によって色の認識が違うのでしょうか。
そのカギは言語と文化の関係にあります。

日本では信号の色を「赤・青・黄」と言います。しかし青色は、どう見ても緑色に近いと感じたことがある方は少なくないと思います。
古事記や日本書紀の頃の日本では、色は「黒・赤・青・白」の4色しかなかったと言います。そのため、”青々とした野菜”や”青虫”など、現代の私たちには緑色に見えているものも「青色の一部」と考える文化があったため、「青信号」という呼び方がそのまま定着していったそうです。
異なる文化を持つ人々の間では、色の捉え方に微妙な違いが生じ、それは言葉と結びついているため、色の区別の仕方が変わる場合が多いのです。

ちなみに、日本は色に対する感性は非常に繊細です。何十種類もの同色系の種類があり、豊かな色彩感覚を育んできました。実に日本らしい感性に誇りを持ちたいですね。