先日、子供から絶大な人気を誇る正義のヒーローに会いに行きました。
恐らく誰もが知っているヒーローではないでしょうか。
その名も「アンパンマン」です。

全国でたった5か所しかないアンパンマン ミュージアム。
その内の1つが福岡にあるというのは何か感慨深いものがありますね。

いざ足を踏み入れると、楽しそうな子供たちがたくさんいました。
そんな姿を見ると不思議なことに自分の幼少期を思い出しますね。

しかし、なぜこんなにもアンパンマンという存在が子供に人気なのか。
有名な理由としては、顔の作りが単純で分かりやすい、ストーリーが分かりやすい…等です。

そんなアンパンマンですが、なかなか知られていないトリビアがあることをご存知でしょうか。
いくつかご紹介したいと思います。

➀アンパンマンはもともと「人間の顔」をしていた
元祖アンパンマンはスカーフのようなものを被り、マントで空を飛ぶ丸顔の人間だったようです。
作者は元祖アンパンマンに対してこのように語っています。
「自分でパンを焼いているから、マントには焼け焦げがある。太っているし、顔もあんまりハンサムじゃありません。
非常に格好の悪い正義の味方を描こうと思ったのです。」

②アンパンマンは作者のやなせ たかしさんの従軍経験から生まれた
作者は兵隊として戦争に行った時、飢えが何よりも辛いことを実感したと語っています。
終戦後、日本に帰国しても当時は食べるものが本当になかったという時代背景の中、アメリカのスーパーマンやスパイダーマンのような
ヒーローの出現に違和感を覚えたそうです。
なぜなら、アメリカのヒーローは飢えた人を助けるような存在ではなく、目の前の大きな敵を倒すヒーローだったからと著書で述べています。

③アンパンマンに弱点が多いのは「本当の正義は傷つくもの」だから
アンパンマンには多くの弱点があります。
顔が水に濡れる、汚れる、潰れる、欠ける…等、戦闘時には弱点のせいでよく危機に陥る瞬間を見ることが多いのではないでしょうか。
弱点が多い理由として、作者はこのように語っています。
「ぼくもスーパーマンや仮面ものが大好きなのですが、いつもふしぎにおもうのは、大格闘しても着るものが破れないし、汚れない、
だれのためにたたかっているのかよくわからないということです。」
「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです。(中略)」
「あんぱんまんはやけこげだらけのボロボロの、こげ茶色のマントを着て、ひっそりと、はずかしそうに登場します。
自分を食べさせることによって、飢える人を救います。それでも顔は、気楽そうに笑っているのです。」

子供の頃から馴染みのあるキャラクターですが、視点を変えて見てみると面白いものですね。
皆さんも童心に帰ってみてはいかがでしょうか。